西表島の炭坑跡として最も有名な宇多良炭坑跡。
浦内川のバス停から小一時間も有れば巡れる程度、徒歩で比較的簡単に到達出来る為、地元民や旅行者等訪れた人も多く、ネットにも比較的情報は多い。
最盛期には1000人を越える人が住んでいて、映画館や芝居小屋まで有ったそうだが、今は人が通れる程度の小道と一部の遺構が残るのみで、ほとんどが森林へと戻りつつ有る。
浦内川の観光船乗り場から10分程で橋へ到達、そこから5分程で橋桁等の跡、更に5分程で貯水槽や小屋跡、そこからレンガや石垣の残る切通の跡を数分行った所で雨が降って来た為折り返した。
ガイド付きのツアーが設定されているくらいなので、一部を除けば道は歩きやすいが、草木に覆われていて昼間でも暗い。幸いハブには出会わなかったが、カンムリワシを筆頭に多くの生き物に遭遇した。
カンムリワシ
サキシマキノボリトカゲ
遺構の中で圧巻だったのは、やはり橋桁跡に絡み付いたガジュマル。
レンガやコンクリート製の柱を完全に飲み込むその生命力は他の植物にとっては脅威でもある。
ここも内離と同じく、多くの人が住んでいたとは思えない様相だった。
建物の基礎等、コンクリート部分は比較的良好な状態で残っている事を考えると、ほとんどの施設が木造で簡便な作りだったのかもしれない。
多くの犠牲者が出た地のはずなのだが、慰霊碑や墓地等は見当たらなかった。
無くなった方の遺体は、川の対岸に穴を掘って埋めていたらしい。
埋める為に掘った穴から人骨が出る事も珍しく無かったそうなので、今でもまだ多くの遺骨が周囲に眠っているのではないだろうか。
橋
坑口跡?
トロッコの橋桁跡
石炭
小屋跡
周囲のマングローブ
宇多良炭坑跡
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