宿はペンションあだん。
プレハブの居酒屋兼食堂と客室の棟と、コンクリートのシャワー、
トイレ、洗濯場+客室(大部屋)の棟の2つ建物でペンションというより
民宿といった感じ。
予約した際「大部屋しか空いていないけど良いですか?」と
言われていたので、宿代ちょっと高くなるかな?と思っていたが、
他と変わらず2食付きで5000円。ちょっとお得な気分。
年度末で仕事関係の人が多く、この日はここだけでなく村営の
宿泊施設も満室。
観光客が少ない島の方が、宿が取り辛い法則はこの島にも当て
はまる様だ。
風が強く、晴れたり曇ったりする天気の中、自転車を借りて
島の外周を巡る事に。
楕円形で平坦な1周26kmちょっとの島なので、のんびり
巡っても3時間も有れば十分。一応、潜れる道具を持って出発。
集落からシュガーガー(井戸)経由で北に有る前泊港まで抜け、
そこから県道塩川仲筋線を反時計回りに巡る事に。
交差点毎に○○トゥブリと書かれた小さな看板が有るのを発見。
地名かと思っていたら道の名前だった。
トゥブリは地元の言葉で「海への昇降口」という意味だそうで、
海に出られる道全てに名前が付いている様だ。
白砂の奇麗なふる里海浜公園から水納島を望む。
1家族しか住まないこの島への定期航路は無く、往復25000円の
チャーター船しかない。
今回は一人なのと波がかなり荒い為、渡航は早々と断念。
# 夏場は渡航客がぼちぼちいるので、便乗する手が使えるらしい
のそのそと空港方面へ。
港から空港迄、畑や牧場は有るが民家は一軒も見当たらず。
新空港は完成してまだ数年しか経っていない為、かなり奇麗。
小型機が日に2便しか来ないので、飛行機の来ない日中の
ターミナル内は閑散としていて、食堂は閉鎖、売店も休憩中だった。
ターミナルから出てくると、植栽の芝生を食べている牛を発見。
あまりの風景にしばし唖然(°д°)…
黒島で見た、律儀に左側車線を真っすぐ歩いて行った牛や、
砂浜で一家揃って寝転んで寛いでいた牛にも驚かされたが、
空港ターミナル前で勝手にモグモグする牛にも相当驚いた。
# 宿でこの話しをしたら、時折滑走路内に山羊が侵入して滑走路閉鎖になるとか(汗)
##島で見かけた、放し飼い禁止という看板はちゃんと意味が有る物だった様で
県道は途中で分岐し、片方は滑走路でぶっつりと切られていた。
どうやら、新空港を造る際に道路をそのまま潰したらしい。
周辺に民家は一切無いので、特に問題はなかったのだろうが、
思い切りの良い潰し方に思わず笑ってしまう。
# 反対側の道へ回ってみた所、予告一切無くいきなり行き止まりに(苦笑)
イリアカタントゥブリで海岸に降りてみる。
ガスがかかっているものの、遠くにはっきりと島が見える。
方位と大きさから石垣島で間違いない。
多良間は宮古と石垣のちょうど中間なのだが、宮古支庁に属する為、
石垣への流動は全くと言っていい程無いそうだ。
多良間-石垣便が廃止されてからは、一旦宮古に出ないと石垣まで
行けなくなってしまったのだが、ほとんど影響は無い様だ。
たらま漁港、報恩の碑等を経由し、適当な所で海岸に降りる。
ここまで島の海岸で何かを獲っている人を多数見かけて
気になっていたが、ちょうど戻る人がいたので聞いてみる。
獲っていたのは海藻かと思っていたが、小さな貝で煮て食べる
のだそうだ。
小さな旧空港を迂回して普天間港、製糖工場、三ツ瀬公園、
パナリの拝所、発電所と通り、前泊港でちょうど島一周。
宿に戻って自転車を置き、歩いて八重山遠見台と展望台へ。
風が強くて少々危なかったが、眺めは良かった。
本当に平坦な島である事を再認識。
宿に戻り食事を終え早めの就寝。